日本再生歯科医学会誌(略称:再生歯誌) 6巻1号 pp. 1-8
2008.12.30
Journal of the Japanese Association of Regenerative Dentistry
(J Jpn Assoc Regenerative Dent)
ISSN 1348-9615


再生歯科医学と生存学との接点

大阪歯科大学歯科理工学講座

今井 弘一


 再生医学の研究は現在大きく発展してきました.とくに再生歯科の研究の場合は高次の最終分化した特殊な細胞を使用することが多く,そのため,多くの口腔組織や細胞では研究が難しくその内容はさらに複雑です.歯科分野はとくに古くから補綴という人工材料を用いた独自の領域が発展してきた歴史があります.さらに,臨床歯科領域で新しい安定した治療法が期待されているものの研究内容で実際に臨床に応用された例は非常に少ないのが現実です.これらの問題を解決させるため,3つの新しい独自のアプローチを提案します.
1.新アイデアの”義歯カメラ”を使った目の代替.盲目の人に実際の景色が見えるかも知れないものです.
2.義歯スペースを使用したドラッグデリバリーシステム.様々に応用可能な新しい秘密のポケットを口腔内に発見するかも知れないものです.根管は血管と外部を24時間にわたって交通できる唯一の場所だからです.
3.コンポジットレジン重合用光照射器を使った根管治療と充填法.透明な根管充填用ポイントが使用され,弱い光毒性によって根尖組織再生に応用されます.また,通常の光毒性の場合はポイントを抜かずに光照射だけで感染根管の治療目的にも使用できます.


キーワード:義歯カメラ,カセット式ブリッジタンク,光治療,光再生,目の代替

(総 説)


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