日本再生歯科医学会誌(略称:再生歯誌) 1巻1号 pp.3-11
2003.12.30
Journal of the Japanese Association of Regenerative Dentistry
(J Jpn Assoc Regenerative Dent)
ISSN 1348-9615


歯科における再生医療:現状と将来の展望

東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 摂食機能制御学分野
歯学部附属病院 インプラント外来
春日井 昇平


 歯科では口腔組織の欠損部を材料により補填し,機能を回復する治療法がおこなわれている.一方,喪失あるいは機能の低下した組織や臓器を再生する再生医療が注目されている.1920年にHermannが水酸化カルシウムを断髄面に使用したのが歯科領域での再生医療の始まりとされている.その後,1980年代になってGTR法とGBR法が報告され,1990年代には仮骨延長法の口腔領域での適用がおこなわれ,1997年には,PRPによる骨増加法,Emdogainによる歯周組織の再生,rhBMPによる骨増加法が報告された.現在FGF2の歯周組織の再生への効果について臨床試験がおこなわれている.また,歯科領域での細胞を用いた再生治療としては,粘膜の再生,顎骨の再生,歯周組織の再生が試みられており,さらに歯の再生プロジェクトも開始されている.このような状況の中,再生医療は治療効果と共に,安全性と簡便性さらに経済的な利点を要求されていることを忘れてはならない.

キーワード:再生医療,安全性,簡便性,経済性



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